トニ ブランコ選手 MVP Sport Bar スペシャルレポート

トニ ブランコ

1980年11月10日生まれ。ドミニカ共和国のサンフアン出身のプロ野球選手。2005年にワシントン・ナショナルズでメジャーデビュー。2009年に中日ドラゴンズに入団。背番号は「42」。全試合で4番に座り大活躍、39本塁打110打点の成績を挙げスター選手の仲間入りを果たす。2012年12月11日に2年総額5億円の契約で横浜DeNAベイスターズへの移籍を発表。横浜で迎えた2013年シーズンは136打点、打率.333で2冠王を獲得した上に本塁打も40本以上を記録するという驚異的な打撃成績を残す。2014年12月6日オリックス・バファローズに入団することが発表。2016年12月に自由契約となる。打撃はパワーを持ち味とし、芯でとらえた打球は他の追随を許さないほどの飛距離を誇る。そのスイングは時速158キロを計測。いまだに高い人気を誇るスター選手の一人だ。

我々Viento del Caribe(カリブの風)は、ここドミニカ共和国でProject for BATEY(プロジェクト・フォー・バテイ)と銘打ったプロジェクトを企画している。貧困地域にあるバテイと総称される村々の住民を支援するというプロジェクトだ。その中でも、今回はまず、バテイに住む子供達に野球用具を届けるというプロジェクトを実施する。チャリティーTシャツを制作・販売し、その利益の全額を元手に野球用具を購入・寄付するというものだ。このプロジェクトへのご協力をお願いするため、中日ドラゴンズ、横浜DeNAベイスターズ、オリックス・バファローズと長年に渡って日本プロ野球で活躍されたトニ・ブランコ氏を訪ねた。

場所は、首都サント・ドミンゴの中心地から西へ車で30分。アイナ川(Río Haina)を越えたエリア、バホス・デ・アイナ(Bajos de Haina)にあるビーチ、ブラジャ・グリンゴ(Playa Gringo)に面した通りにある一軒のバー。ここでトニ・ブランコ氏に会うことができた。

選手として活躍されていた当時から変わらないその大きな体は、周りの一般客とは全く違い、遠くから見ても彼がどこにいるかは一目瞭然。近寄り難いオーラを放っていたが、いざ挨拶をすると、笑顔が素敵な物腰の柔らかい紳士であった。このバーは、ブランコ氏が経営。名前は「MVP Sport Bar」。ブランコ氏のお店ということが想像しやすい。このエリアは彼にとって地元と言えるところで、そんな地元の人々に娯楽を提供するため、この場所に自身のバーをオープンさせた。

閉店後の時間に我々のプロジェクトについて相談させていただく機会をいただいたため、閉店時間までは一般客に混じってお酒や音楽を楽しむことに。ドミニカ共和国の人々にとっての娯楽といえば、お酒とダンスが最も有名だ。街角に多く点在する「コルマド」と呼ばれる食料・飲料・日用雑貨が売られているお店や、繁華街に点在する「ディスコテカ」と呼ばれるクラブやバーでは、バチャータやメレンゲ、デンボーといったドミニカ共和国発祥の音楽が大音量で流れ、ビールやラム酒を片手に、人々は陽気に楽しく踊っている。

ブランコ氏のバーでも、みんなお酒を片手に、大音量の音楽に合わせて踊る。そのピースフルな光景は同じだ。ただ一つ違うのは、ブランコ氏を慕う人々やブランコ氏のファンだと思われるお客さんが多いということ。彼は地元の人々から愛される英雄なのだ。ブランコ氏が日本で活躍されていた時期のユニフォームを着ているお客さんも見かけた。むしろ、我々が日本人と見るや、彼らの方から話しかけてきて、「これ、ブランコのユニフォームだよ!」とユニフォームに刻まれた背番号とブランコ氏の名前を嬉しそうに見せてくれる。ここは、ブランコ氏や日本プロ野球のファンである日本人にとって、日本とドミニカの友好を深められる場所としてかなりオススメだ。

カリブ海No.1のラム酒ブランドである「ブルガル」を片手に、ドミニカ人のファン達と語らうも良し、ダンスの名手であるドミニカ人にダンスを教わるも良し。ドミニカ共和国へいらした際は、是非お立ち寄りいただきたいお店だ。ブランコ氏本人に会える可能性もあるはずだ。

我々も一般客に混じってバーの雰囲気を存分に満喫したところで、閉店の時間となった。ここで、ブランコ氏へ我々のプロジェクトにご協力いただけないかを相談させていただくことに。バテイにはインフラが整っていないこと。道路が未舗装なため、雨が降れば一番近くにある隣町の学校にさえも行くことができないこと。働き口や資源がないため、住民が経済的に困窮していること。そして何より、バテイが政府から見放されている場所と化していること。こうしたバテイの現状を日本のみなさんに伝え、国際世論に訴えかければ、この国の政府のバテイに対する姿勢を少しは変えられるのではないか。我々のプロジェクトの真の目的を伝えた上で、バテイの子供達に野球用具を寄贈する場として開催するチャリティイベントに参加いただけないかを依頼。二つ返事で「協力する!」と依頼を引き受けていただいた。バテイが政府から忘れ去られた場所と化していると伝えた際、「全くその通りだ。」と深刻な表情を浮かべたブランコ氏。彼がこれまでの野球人生で得たものを地元の人々に還元するためにオープンさせたバー「MVP Sport Bar」。このバーと同様に、次はバテイの子供達に還元するため、我々のプロジェクトに協力していただけたのかもしれない。 ※ 2017年11月

 

MVP Sport Bar / 電話番号 : 809-404-3772 / 住所 : Calle Anacaona, Bajos de Haina 91000 / 営業時間 : 16:00〜23:00 / 定休日 :火曜日・水曜日

場所

 

ブランコ氏と共に、我々のプロジェクトにご賛同いただける方に向けて、数量限定でチャリティーTシャツの販売を開始している。ドミニカ人のアーティストによるデザインで、「Estaré contigo siempre=いつも君と一緒にいるよ」というメッセージが刻まれている。

27 チャリティーTシャツ

27チャリティーTシャツは、こちらのページから

「Project for BATEY」については、こちらのページから

リカルド ナニータ選手スペシャルインタビューは、こちらのページから

トニ ブランコ氏からのメッセージ

「応援してくる日本人たちに感謝しています。またすぐに会えることを楽しみにしています。サントドミンゴより ートニ・ブランコー 」

バテイの子供達を笑顔にするために、ブランコ氏と共にご支援の程、宜しくお願い致します!

 
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