2013年1月17日、ドミニカ共和国の首都サントドミンゴの世界遺産にもなっていている旧市街(サントドミンゴ港近くの公園)に「日本人農業移住記念碑」が完成。
1956年7月26日、ドミニカ政府と日本政府との間に農業開発の為に日本人移民を受け入れるという条約を締結され、日本人移民の渡航が開始。3年に渡り合計249家族1319人が入植した。しかし、渡航前は土地の無償譲渡等を約束されていたが、実際には土地の所有権すら認められず、耕作権のみとされた。また、農業に適さない不毛の地であり定住することは困難を極めた。そして、ドミニカ政府も日本人移民をハイチからの侵入者を防止する為の国境警備として受けいれた事実がある。半ば騙されたような状態での移住であった。その後、多くの日本人移民は日本への帰国したり、他の南米への移住をしたが、残った日本人移住者達は、開拓精神と日本人としての誇りと尊厳を保ち、不屈の精神で多くの諸困難と立ち向かった。
日本人移住者を乗せたブラジル丸がサントドミンゴ港に到着して以来、約60年。大変なご苦労をされた移住者の方々の礎の上に今日のドミニカ共和国と日本の関係、そして世界からの日本人への信頼があることを忘れてはいけない。
像の裏には「ドミニカ共和国・日本国両政府の外交交換文書に基づき、1956年から日本農業移住がこの地から始まった史実をここに証し、末永い両国の交友・親善を願う。平成24年7月29日 移住記念碑設立委員会」と刻まれ、横のプレートには日本人移民の名前が刻まれている。
ブロンズ彫刻 – 彫刻家 楢原 北悠氏製作。 参考:独立行政法人国際協力機構